虫の事情、キャベツの事情

このキャベツの虫食い被害を見ると、無農薬で野菜を育てることの難しさを 再認識するのです。先日この道の先輩Y君の畑を訪れると どのキャベツも 外葉の虫食いは( この写真の)私のキャベツ 以上に ひどいものの 結球部はどっしりとして殆ど無傷、外葉を取れば 出荷には全く問題なさそうです。 Y君に質問・・「アオムシは どうしてこんなに 外葉ばっかり食うんかなあ、外葉よりも中心部の方が 柔らかくてうまいのになあ」 彼 答えて曰く 「硝酸態チッソが多いと 虫を呼び寄せることになるそうですわ」
私も 「過剰施肥等により チッソ過多で育った野菜は いわばメタボ症状、栄養過多の不健康野菜、 体力不足の弱みを虫にキャッチされ狙われる、しかも チッソ過多の野菜は えぐい、まずい」 の話は聞いてはいるのですが Y君のキャベツを じっと観察しても チッソ過多による軟弱な育ちには とても見えません(実は昨年 彼のキャベツを 一個もらったことがあるのですが 手に取ったときのスイカのような その重量感に驚いた 経緯が あるのです)
硝酸態チッソ説を ある程度は認めるとしても、なぜ 外葉ばかりに 蓄積されるのだ。なぜ 結球部には回らないのだ。 またまた つまらぬ疑問が 湧いてきました。自分の畑に戻って キャベツを かじっている アオムシに訊いてみたのです・・「母親が このキャベツの葉裏に産卵し 自分はこの葉っぱで生まれ育った。葉の表だと鳥に狙われるし 日差しもきつく喉が渇く。それと 外葉の裏で育つと その葉の表に出て さらに内側にある葉を何枚も乗り越えて 中心部の柔らかい葉っぱにたどりつくのは なまやさしい仕事じゃない、その間 鳥に狙われちゃ おしまいだ」 との話。
私は キャベツ外葉の集中被害は、”硝酸態チッソ説”よりも 上記の アオムシの ”身の安全説”方が 「さもありなん」と思われるのです。 そもそも キャベツの硝酸イオンを 測ったデータが あるのかどうか・・と思い調べてみると それが ちゃんと あったのです。
茨城JA しおさいキャベツ部会では 多い時で4000~ 5000ppmある硝酸イオンを(海水を使って)収穫期には3000ppmに低減、さらに 嬬恋村では葉面散布剤を使い収穫期には 2000~3000ppmに抑え、食味と日持ちの改善を図っているとのこと。 あ~ 知らなかった! しかし 身近の野菜に こんなに多くの硝酸イオンが含まれているとは少々意外でした。
ところで これらの地域では アオムシの被害はどうなのだ? 硝酸イオンを減らした結果、アオムシの被害がへったのかどうか そこが聞きたい!そして 茨城や嬬恋村の アオムシたちには どちらの説が どの程度正しいのか訊いてみよう。 しかし なぜ硝酸イオンが 外葉に集中的に蓄積されるのか・・この疑問は アオムシには関係ないしなあ・・ 畑に来ると こんなつまらぬことで いつも忙しくなるのです。
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